☝酒類販売業免許は、「小売り」と「卸売り」に大別される。
「酒類小売業免許」 「酒類卸売業免許」
※料飲店に酒類を納入するのは「小売」になり、「酒類小売業免許」があればよい。
※免許業者(酒類販売業者や酒類製造業者)に酒類を納入するには「酒類卸売業免許」が必要で、卸売業免許だけを取得してもそれに小売業免許が含まれてはなく、一般消費者や飲食店には販売できません。
☝さらに「酒類小売業免許」は3種類、「酒類卸売業免許」は8種類に区分される。
「酒類小売業免許」は3種類
1.一般酒類小売業免許
2.通信販売酒類小売業免許
3.特殊酒類小売業免許(期限付酒類小売業免許等)
「酒類卸売業免許」は8種類
1.全酒類卸売業免許
2.ビール卸売業免許
3.洋酒卸売業免許
4.輸出入酒類卸売業免許(輸入と輸出は別々の免許)
5.店舗販売酒類卸売業免許(平成24年新設)
6.自己商標酒類卸売業免許(平成24年新設)
7.共同組合員間酒類卸売業免許(平成24年新設)
8.特殊酒類卸売業免許(期限付酒類卸売業免許等)
☝酒類販売業以外の免許
・酒類販売媒介業免許
・酒類販売代理業免許
☝酒類販売業免許の取得期間
審査機関の税務署に申請書類を提出します。
審査に要する標準処理期間は、原則、申請書の提出のあった日の翌日から2か月以内です。
※有効期限はなく、更新もありません。
☝免許交付までの流れ
ご依頼
⇩
税務署との事前相談
⇩
正式受任
⇩
申請書類の作成・収集
⇩
税務署への申請
⇩
審査
⇩
免許交付の連絡
⇩
税務署での免許通知書交付
☝酒類の販売業免許の区分及び種類とその意義
【酒類小売業免許】
消費者、料飲店営業者又は菓子等製造業者に対し、酒類を継続的に販売することを認められる酒類販売業免許
・一般酒類小売業免許
販売場において、原則としてすべての品目の酒類を販売することができる酒類小売業免許
・通信販売酒類小売業免許
2都道府県以上の広範な地域の消費者を対象として、商品の内容、販売価格その他の条件をカタログを送付する等により提示し、郵便、電話その他の通信手段により売買契約の申込みを受けて当該提示した条件に従って酒類を小売することができる免許
・特殊酒類小売業免許等
酒類の消費者等の特別の必要に応ずるため、酒類を販売することを認められる酒類小売業免許(期限付酒類小売業免許等)
【酒類卸売業免許】
酒類販売業者又は酒類製造業者に対して酒類を継続的に販売することを認められる酒類販売業免許
・全酒類卸売業免許
原則としてすべての品目の酒類を卸売することができる酒類卸売業免許
・ビール卸売業免許
ビールを卸売することができる酒類卸売業免許
・洋酒卸売業免許
果実酒、甘味果実酒、ウイスキー、ブランデー、発泡酒、その他の醸造酒、スピリッツ、リキュール、粉末酒及び雑酒のすべて又はこれらの酒類の品目の1以上の酒類を卸売することができる酒類卸売業免許
・輸出入酒類卸売業免許
輸出される酒類、輸入される酒類又は輸出される及び輸入される酒類を卸売することができる酒類卸売業免許
・店頭販売酒類卸売業免許
自己の会員である酒類販売業者に対し店頭において酒類を直接引き渡し、当該酒類を会員が持ち帰る方法により酒類を卸売することができる酒類卸売業免許
・協同組合間酒類卸売業免許
自己が加入する事業協同組合の組合員に対して酒類を卸売することができる酒類卸売業免許
・自己商標酒類卸売業免許
自らが開発した商標又は銘柄の酒類を卸売することができる酒類卸売業免許
・特殊酒類卸売業免許等
酒類事業者の特別の必要に応ずるため酒類を卸売することを認められる酒類卸売業免許
・酒類製造者の本支店、出張所等に対する酒類卸売業免許
・酒類製造者の企業合同に伴う酒類卸売業免許
・酒類製造者の共同販売機関に対する酒類卸売業免許
・期限付酒類卸売業免許
【酒類販売代理業免許】
酒類製造者又は酒類販売業者の酒類の販売に関する取引を継続的に代理すること(営利を目的とするかどうかは問わない。)を認められる酒類の販売業免許
【酒類販売媒介業免許】
他人間の酒類の売買取引を継続的に媒介すること(取引の相手方の紹介、意思の伝達又は取引内容の折衝等その取引成立のためにする補助行為をいい、営利を目的とするかどうかは問わない。)を認められる酒類の販売業免許
☝免許取得に必要な4つの要件
1.人的要件
「税金の滞納処分を受けたことがないこと」や「各種法令に違反して罰則を受けたことがない(ある場合は一定期間を経過していること)」などです。
2.場所的要件
酒類販売を行おうとしている場所が適切な場所であるかどうかを判断する基準のことです。
3.経営基礎要件
免許を取得して酒類販売をしようと思っている法人や個人が資金、経験、経営状態としてふさわしいかどうかを判断する基準のことです。
4.受給調整要件
「酒類の仕入れや販売が適正な方法で行えるかどうか」「販売に際して価格や品質などが適正に保たれるかどうか」といった基準のことです。
◎注意
※酒販免許は具体的に「どこから、どんなお酒を仕入れて、どこに、どれくらい、いくらで、いつから販売したいのか」といった具体的な計画と実現性がないと免許取得はできません。つまり「いつかお酒を売りたいからとりあえず取得しとこう」ということはできません。
☝取得後依頼の多い「条件緩和」とは
正確には、「条件緩和の申出」と言います。
「条件緩和の申出」とは、現在お持ちの免許の条件をグレードアップすることを意味します。
例えば、一般酒類小売業免許のみを取得している会社が通信販売を開始するために、通信販売酒類小売業免許を取得するための手続きです。
なお、通信販売の輸入酒類については、品目の限定が付されていないことが多いので、品目を追加するための条件緩和は必要ないことがほとんどです。
また、海外のお酒販売の総輸入代理店等、卸販売の免許しか取得していない会社もあります。
そのような場合は、飲食店への販売はできません。
再販会社だけでなく、飲食店への販売もしたい場合は、一般酒類小売業免許の条件緩和を申請する必要があります。
現在お持ちの免許の条件を広げる場合は、「条件緩和の申出」が必要になります。
☝期限付酒類小売業免許とは
お祭りや催し物会場や即売会の開催など、イベントで一時的に酒類の販売をする場合に必要になる免許です。
すでに「酒類販売業免許」又は「酒類製造免許」を受けている場合に申請が可能となりますので、酒類免許を持ってない人が、単発のイベントでお酒を販売することはできません。
また、前提として以下の条件を満たしていることが必要です。
・お酒の販売目的は特売又は在庫処分でないこと
・販売する設置場所が特定されている
・開催期間、開催日が予め決まっている
期限付酒類小売業免許には「申請」と「届出」があります。
「申請」には審査があり「不許可」で免許が取得できない可能性もありますので、できれば書類を提出すればいいだけの「届出」にしたいとお思いになることでしょう。
「届出」で足りる場合
以下の条件で全てに該当する場合は、「届出」で足ります。
「届出」の場合は、販売場を開設する日の「10日前」までに提出すれば大丈夫です。
1.催物等の入場者の全部若しくは大多数が有料入場者である又は開催期間が7日以内であること
2.催物等の内容は、酒類の小売を主目的とするものでないこと
3.催物等の開催期間又は開催期日が予め定められており、且つ、それが客観的に明瞭であること
4.酒類の小売目的が、特売又は在庫処分等でないこと
5.博覧会場等の管理者との間の契約等により、販売場の設置場所が特定されていること
6.販売する酒類の範囲は、免許を受けている酒類の品目と同一であること
7.催物等の開催場所以外の場所へ酒類を配達しないこと
8.同一場所での開設が月1回までであること
「申請」になる場合
上記の「届出」の条件に1つでも当てはまらない場合は、「申請」をすることになります。
※期限付酒類小売業免許の場合は、「登録免許税」は必要ありません。
☝ご依頼の多い組み合わせ
・一般酒類小売業免許+通信販売酒類小売業免許
・通信販売酒類小売業免許+輸入酒類卸売業免許
・一般酒類小売業免許+通信販売酒類小売業免許+輸入酒類卸売業免許
・取得後に+条件緩和の申出
※酒類販売業免許は「同時申請」が可能です。
何より第一に、お客様にどの免許が必要なのかを確定しなければなりません。
とは言っても、これだけでも大変な作業となります。
さらには、申請に必要な書類は十数種類にわたり、申請書類を作成するにも知識、労力、時間がかかります。
また、補正にあった場合は免許の取得が遅れてしまい、事業の開始が遅れるなど会社の不利益や損失につながりかねません。
このような煩わしく時間のかかる酒類販売業免許の取得を、専門である行政書士に任せて本業に専念してみてはいががでしょうか。
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